こんにちは,Hiroです.
この記事にたどり着いた人は大学院で外部進学を考えている人が結構いるのではないでしょうか?
僕も学部生の時は外部進学を考えていました。でも最終的には内部進学を選択し、現在はその選択を後悔はしていません。
そこで今回は、
- 外部進学を考えていた理由
- 外部進学しなかった理由
- 大学院で内部進学するメリット、デメリット
について、そして最後に
- この経験から伝えたいこと(ここだけでも良いのでぜひ読んでみてください!)
を紹介します.
この記事を書いているのはこんな人
・院卒化学系エンジニア
・大学院時代320万円獲得
・学部と同じ大学の大学院に進学
・中堅国立大学大学院2021年3月卒業
・査読論文First1本、学会での受賞歴あり、TOEIC835
TOEIC高すぎやろ。どうやったらそんな点とれるん?
って思ってくれた人は以下の記事を読んでみてください!僕が半年でTOEIC635→835にした秘策を解説しています!
僕がDMM英会話を使ってTOEIC835を達成した方法を解説
では,早速行ってみましょう!
大学院って何?
まず大学院って何?
大学院ってどうやって進学するの?
という人はこの記事をまずは読んでみてください。
大学院って何?入試は?何年通うの?何するの?学費は?_現役院生が解説
詳しく大学院について解説しています。
ざっくりと大学院について説明すると
- 大学を卒業した後にさらに勉強するために2~5年通う所
- 大学院に進学するには大学院入試(通称、院試)に合格する必要がある
院試には2種類存在します。
- 内部進学院試
- 外部進学院試
です。
内部院試とは
通っていた大学と同じ大学の大学院に進学することです。
例 名古屋大学→名古屋大学大学院に進学
外部院試とは
通っていた大学と別の大学の大学院に進学することです。
例 名古屋大学→東京大学大学院に進学
院試では試験日程が被っていない限り、いくつでも受験することが可能です。
なのでより一層、学歴や環境を向上させるために外部進学が考える人が多いです。
大学受験と異なり、院試は複数の大学院を受験することが可能
外部進学を考えていた理由
僕は大学受験でとある旧帝大を受けて不合格となり、後期で今の大学に合格しました。
なので正直、学部1~2年生ぐらいは学歴コンプレックスがありました。
その結果、漠然と大学院では別の大学に行きたいなぁと考えていました。
外部進学を考えていた理由は、単純に大学受験のリベンジをしたかったからでした。
こういうケースは多いんじゃないかな
外部進学せずに内部進学を決めた理由
結論、外部進学をしないと決めた理由は
- 内部進学の推薦を取れたから
- 配属された研究室の環境が良かったから
- 外部に行く理由がリベンジマッチでしかなかったから
です。
内部進学の推薦を取れたから
外部進学を考えていたので学部3年生までコツコツと勉強はしてきました。その結果、学科4位の成績を取ることができました。
そして僕の大学では上位2割ほどが大学院への内部推薦がもらえる制度がありました。
この推薦で大学院に進学すると、4年生から大学院の講義を取ることができ、大学院の2年間研究だけに専念できるというメリットがあります。
このメリットにひかれたのが理由の1つです。
このあたりの制度に関しては以下の記事で詳しく解説しています。
大学院って何?入試は?何年通うの?何するの?学費は?_現役院生が解説
配属された研究室の環境が良かったから
良い環境というのは具体的には
- コアタイムがない
- 研究費が多い
です!コアタイムという制度をご存じですか?コアタイムというのは、平日の10:00~17:00は研究室にいてね。
のように研究室に滞在しなければならない時間が決まっている制度です。
基本的に化学系の研究室ではコアタイムがあります。ですが、僕の研究室ではこのコアタイムが無かったんです!
行きたい時間に行って、帰りたい時間に帰っていい最高の環境でした。
また、研究において研究費は非常に大切です。
私が所属していた研究室は大学内でトップクラスの研究費を持っていたため、何不自由なく研究することができました。
例えば
- 学会でかかる交通費等の費用は実費以上で返金
- 最新版で高スペックの装置を研究室で保有
- 薬品を気兼ねなく買える
等です。
外部に行く理由がリベンジマッチでしかなかったから
これが最大の理由です。
外部の大学院に行ってこの研究がしたい、この先生のもとで勉強してみたい等の目的ではなく、ただの大学受験のリベンジでしか外部の大学院を受けたい理由が見つからなかったです。
このリベンジしたいという考えに凄い取りつかれていた気がする
この考えから抜け出したのは、高校時代の恩師の言葉を思い出したからだよ。
それは、「どこに行くかより、そこで何をするかが大切だ」という言葉です。
僕が大学受験に落ちた時にかけていただいた言葉です。
この言葉を思い出して、まさに今の自分がこの言葉の反例だと思いました。
どこに行くかにこだわっても意味がない、そこで何もできなければ意味がないと再認識しました。
そして今の研究室の環境は何かを成し遂げるには良い環境である自信があったので、推薦を使って内部進学をすることを決めました。
大学院内部進学の壁~300万円の借金
内部進学を決めたのですが、まだ乗り越えなければいけない壁がありました。
それは親です。
親は、外部進学するならお金の援助はしてあげるけど、内部なら援助しないという立場でした。
僕自身が学部時代に外部進学をする可能性を示唆していたのでお金を出してもらう以上、親を説得する必要性があったと思います。
でも、僕は説得できませんでした。ただ説得できないから外部に進学するという選択肢も無かったです。
理由は上述した理由から行く意味はないと考えていたからです。
説得は諦めて、自分で大学院費用を工面する方法を探したよ
1人暮らしをしていたので、学費と生活費を合わせて切りつめても2年で400万円は必要でした。
このお金を工面するために色々調べてみると、大学院の奨学金は親の年収関係なく、誰でも借りることができ、しかも大学院で優秀な成績を修めれば無利子奨学金の220万円全額返還免除になるとのことでした。
(この制度に関してはこの記事を参考にしてみてください。)
大学院生の奨学金免除方法について2021卒が解説|免除実例も紹介
そして有利子奨学金についても免除制度はないですが誰でも借りることができると分かりました。
なので僕は大学院に自費で進学するために無利子220万円、有利子80万円の計300万円かりて、残りの100万円は貯金とバイトで工面することにしました。
最終的にはこの判断が最高の判断だったと思っています。理由は後述します。
- 大学院では親の年収に関係なく奨学金を借りることが可能
- 優秀な成績を修めれば奨学金が返還免除される
結局奨学金はどうなったのか
2021年3月に無事大学院を卒業しましたが、返済が必要な奨学金は130万円でした!
無利子奨学金の半分と、有利子奨学金を返済することになったよ
給付奨学金:100万円
有利子奨学金:30万円(要返済)
無利子奨学金:200万円(半額返済免除)
無利子奨学金の免除制度は以下を読んでみてください
大学院内部進学のメリット/デメリット
ここまで書いてきたように300万円の借金を背負う覚悟をして内部進学をし、無事に卒業できたのですがこの2年間を通して様々なメリット、デメリットを感じました。
それらを紹介します。
大学院内部進学のメリット
同じ研究を3年間できる
通常学部4年生で研究室に配属されるので、内部進学すると同じ研究を計3年行うことができます。
もし、外部進学したとなると院に進んでから新しい研究を始めることになるので相当大変だったと思います。
環境が確約される
内部進学すると当たり前ですが、学部4年生からいるので、大学院に進学後も研究室の雰囲気や環境は変わりません。
僕は、上述したように研究室の環境をすごく気に入っていたので、良い環境で大学院生活を過ごすことができました。
もし外部に進学するとなると、いくら見学に行ったとしても入ってみなければ実際の環境は分かりません。
これが外部進学のデメリットだと思います。
親友ができるかも
僕は研究室に所属した3年間で親友と言える友人が1人できました。これは本当に人生において大きな財産となったと思います。
内部進学のデメリットでも書きますが、僕の研究室では徐々に研究のモチベーションが低い学生が増えてきていました。
そんな中、彼は研究への意欲が非常に高かったので、お互い切磋琢磨しあうことができました。
このような切磋琢磨できる友人を作ることができるのも、3年間同じ環境に身を置く内部進学のメリットだと思います。
大学院内部進学のデメリット
学生のモチベーションが低い
僕の研究室はもともとは研究のやる気が高い学生が多い研究室でした。
ただ、僕の代ぐらいから別の研究室の人気が急上昇し、研究のモチベーションが高くない学生が増えてきました。
やはり周囲にモチベーションが高い人がたくさんいて、活発に議論して切磋琢磨できる環境のほうが良い研究ができます。
もちろん僕自身、旧帝大の研究室に所属したことがないので分かりませんが、レベルの高い大学ほど、モチベーションが高い学生が多いのではないでしょうか?そのような環境に身を置きたかったなという思いもあります。
共用装置のクオリティーが低い
大学には所属している学生が誰でも使える共用の装置がたくさんあります。この装置のクオリティーが低いものが多かったです。
たまに僕より年上の分析装置とかあり、壊れるんじゃないかと思いヒヤヒヤしながら使っていました。
おそらく大学としての研究費が高い、旧帝大等の大学ではもっとクオリティーが高い装置があると考えられるので、その点がデメリットに感じました。
大学院内部進学して後悔していないか?
最後に内部進学をして後悔していないのかについて回答します。答えは
全く後悔していません。
借金をせおって、自分のお金で大学院に行くからこそ意味があったと感じているから後悔はないよ
よく日本は大学に入るのは難しいけど、卒業するのは簡単といわれますが、これは大学院も当てはまります。
正直に言って、そこまで研究しなくても卒業だけなら修士と言えど卒業できてしまえます。
なので僕の周りでは、
どうせ卒業できるんやし、研究せんでもいいや
という学生が多かったです。
ただ僕は、自分で300万という大金を投資している以上、それ以上に何かを得なければ大損だと考えていました。
なので、周囲がやる気がなくても、コツコツと研究をすることができました。
その結果、大学院で上位の成績を修めることができ、無利子奨学金の返還免除の可能性が出てきました。(その発表が2ヶ月後なので今から楽しみです。)
確かに外部に進学していれば、周囲もやる気のある人が多く僕自身も頑張れたかもしれません。
でも、これは予想ですが親に出してもらったお金では真に本気で、2年間頑張り続けることは無理だったのような気がします。
自分で払っているからこそお金の大切さや、お金を稼ぐ大変さも少しは理解できたと思います。
このような理由から、内部進学したことを全く後悔していません。
- 自分のお金と責任で院に進学するからこそ真剣に研究に取り組める
- 真剣に取り組んだ経験から学ぶことは多い
大学院進学で内部か外部かで悩んでる人が知っておくべきこと
大学院進学において知っておくべきことが2つあります。それは
- どこに行くかよりそこで何をするかが大切
- 大学院進学を金銭面で諦める必要はない
どこに行くかよりそこで何をするかが大切
これは記事内で紹介した恩師の言葉です。
大学院進学について悩んでいる方は、もう一度しっかりと考えてみてほしいです。行くことがゴールになっていないか、行った先にそこでやりたいことがあるのか。
もし、別の大学院に行って、そこで学びたいことがあるならぜひ外部進学に挑戦してください。
でももし大学受験のリベンジで外部に進学しようと思っているのであれば、一度冷静になって考えて見てほしいです。
行くことがゴールでは何も成果を上げれない。
大学院で何をしたいのか、そのしたいことは内部ではできないのか考えてみよう
大学院進学を金銭面で諦める必要はない
記事で紹介してきたよに大学院は学部よりも奨学金の制度が充実しています。実際に僕は貸与型だけでなく給付型の奨学金も貰っていました。
また貸与型も返還免除になる可能性もあります。成績次第では320万円前後(返還義務なし)の奨学金を獲得できる可能性は十分あります。
もちろん簡単な道ではないですが、本当に大学院に進学したいなら金銭面で諦めずにチャレンジしてみて欲しいです。
まとめ(【大学院】内部進学のメリット)
この記事をまとめると以下のようになります。
大学院で内部進学するメリット
- 同じ研究を3年間できる
- 環境が確約される
- 親友ができるかも
大学院で内部進学するデメリット
- 学生のモチベーションが低い
- 共用装置のクオリティーが低い
外部進学するなら考えるべきこと
- 大切なのは「どこに行くか」ではなく「行った先で何をするか」
- 外部受験が大学受験のリベンジマッチになっていないか
大学院進学を金銭面から諦めてはいけない
- 大学院では親の年収に関係なく奨学金を借りることができる
- 大学院で優秀な業績を上げると奨学金220万円が返還免除
- 企業からの給付奨学金(2年間で約100万円)もある
以上となります.
大学院に進学に関して悩んでいる人の少しでも助けになれば幸いです.
その他のお勧め記事はこちら!
以上です。ありがとうございました!
質問やコメントがあれば↓からお願いします!
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